婚約式のお勧め

成婚して、結納を交わして、挙式を上げて、披露宴で親戚や知人に新たな夫婦の誕生を披露する、これが長年日本で行われて来た結婚の儀でした。
少なくとも、我々の両親たちの時代に結婚式の前に披露宴をした経験のある人などほとんどいない事でしょう。
婚約式というやつで、もちろん誰かに招待されて出席したという思い出のある人も珍しい事と思います。
その代わりに、結納式をし、その後で家族や身近な親戚が集まって顔つなぎの宴を開く。
こうして成婚を確立させるという日本古来の仕来りは、なんと仁徳天皇の時代に始まったそうですから、中々の筋金入りです。
こんな立派な仕来りがあるのに、何もわざわざそれを変える必要などないじゃないかという事で、長年ずっと受け継がれて来たものなのかも知れません。
しかし、結納をする事で、婚約式をしない日本人のライフスタイルは、欧米人にはいささか不思議なようですよ。

婚約式という結婚に関する一大イベントがあるのにも関わらず、日本人はほとんど知らない。
欧米人がそう思うのも、その意味と価値を知れば納得出来るところではないかと思います。
特にキリスト教の信者にとって婚約式は、教会で神父さんの立ち会いのもと執り行う神聖なる儀式なのです。
これによって、これから夫婦となって新たな家庭と生命を築いて行く心構えをするものなのだそうです。
となると、結婚式と婚約式の違いが、逆に私たち日本人にはわからないような気がしますが、そこは百聞は一見にしかずです。
実際に式典を覗いてみると、そこには晴れ着を着た新郎新婦の姿も、正装に身を包んだ親戚縁者の姿もありません。
みんなまるで日曜学校に来ているかのような平服で出席していて、婚約式の主役じたい軽装です。
特に、平日の夜に行われる事も多く、仕事帰りにそのままのスタイルで出席している人の姿も目立ちます。
そう、婚約式はあくまでも格式張らず、ざっくばらんに自分たちの未来を神に報告するとともに、みんなに盛り上げてもらう場なのです。

成婚に際し、余計なお金や気を遣う結納は避け、家族同士の顔つなぎの食事会程度にしようという人が日本でも近年急増して来ています。
そしてもう一つ、ホテルやレストランを借りてパーティー形式の式を開く人もいます。
これは正しく欧米の成婚式に該当するもので、特に二度目の結婚という人が増えつつある昨今では、結婚式より人気だったりなんかもするそうです。
確かに、何度も結婚式というのも照れくさいし、面倒なものですから。
成婚式というニュースタイルで気軽に発表しちゃうのも一つの手でしょう。
また、結婚式も結納もしないというのであれば、何かしらのけじめを付けるという意味で、結構いいんじゃないかと思います。
という事で、そんな新しい結婚の儀とも言える婚約式について、気になる方は関連のブログやサイトで調べられてみてはいかがでしょうか。