婚約は必要?

婚約というのは、男女が将来における結婚の約束をすることでありますが、必ず必要という訳ではありません。
いわゆる特定の法的手続きを指すものが婚約ではないので、発表の形態や方法も人によって様々です。
いろいろなスタイルが存在するのが婚約であり、その証として指輪を交換することが多いのですが、必要不可欠なものではありません。
一般的にエンゲージリングは、男性が払う着手金のような意味合いがあります。
ダイヤモンドのような高価な宝石の指輪にすることが多く、エンゲージリングは、男性の月給3ヶ月分と言われています。
しかし、エンゲージリングの月給3ヶ月分という数字には根拠はなく、これは業者の売り文句にすぎません。
ダイヤモンドは永遠の輝きというキャッチフレーズと共に、エンゲージリングは給料の2ヶ月分という宣伝キャンペーンでアメリカが大成功したのが元になっています。

エンゲージリングに関しては、アメリカの宣伝がそのまま日本に渡ってきて、給料の3ヶ月分として定着したのです。
すなわち、エンゲージリングはこの金額にしないといけないという根拠はなく、特に必要ないと考えてもいいのです。
日本や米国以外の国で、高価な金額のエンゲージリングをするのは稀で、全く必要としない国が大半です。
最近では、日本でも景気の影響もあって、エンゲージリングは、あえて必要ないとする考え方が出てきました。
また、婚約そのものも必要ないという考え方が定着しつつあり、それも一般的になりつつあります。
よくよく考えてみると、婚約は、何ら方式を必要としない不要式行為ということが言えます。
結納や指輪の交換は、確かに婚約成立の証明にはなるのですが、特に必要ないと考えてもおかしくありません。

婚約は、当事者間で不履行が問題となった場合、その存在を証明するものとして重要な意味はあります。
外形的事実のない場合の婚約の成立の認定は難しい側面があるので、必要性はあるとする声もあります。
一般的に婚約は、宗教的な面が見られることが多く、キリスト教圏とイスラム教圏と仏教圏では考え方が違います。
婚約の仕方は国によっても大きく異なりますが、近年では、必要ないとする向きの意見も増えています。
生活の欧米化にともなって、婚約に対する考え方は、キリスト教圏の影響が大きい傾向にあります。
アジアやアフリカ圏においては、エンゲージリングを必要とする伝統的慣習はなく、昔の日本もそうでした。